前回→ 死体回収屋 ~ロードキルを求めて~ #1-2 エゾシカ 

前々回→死体回収屋 ~ロードキルを求めて~ #1-1 エゾシカ 

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各料理ごとに記事にしていきたかったのですが、忙しいので一つの記事にまとめることにしました。
(ここ最近毎日食べてるから、調理過程まで写真に撮るのめんどくさかっただけ。)


それでは書いていきます。

※”ベニソン”は鹿肉のことです。直訳すると”狩りの獲物”って意味です。


~スパイシー ベニソン 脂煮~

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使用食材
・ジャーキー作成の際に出たスジ肉、脂
・各種好みのスパイス(適量)
  今回使用したのは、ナツメグ、クミン、オレガノ、ローリエ、ジンジャー、ガーリック
           ブラックペッパー、チリペッパー、パプリカパウダー、ソルト 
・バター(20g)

調理
調理はいたって簡単。順序なんてありません。
しいて言うならシカの脂身から、先に脂を抽出しておきましょう。
あとは適当にぶち込んで完成です。


スジ肉は赤身部分よりも臭みが強いですが各種スパイスを入れることにより、その臭みが良い方向に向いてくれます。
長時間煮込んでいるわけではないので、やっぱりスジ肉は硬いですが自分はこの硬さがこの上なく好きです。
ジョリジョリ寄りのジャキジャキ感がたまらないです。

野性味(獣臭さ)がそもそも苦手な人にはあまりお勧めできませんが、これだったら食べれるって人もいると思います。



~しぐれ煮ベニソン~

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使用食材
・鹿もも肉(部位はどこでもオッケー、脂や筋は取り除きましょう。)
・生姜(できれば塊の奴)
・醤油(適当)
・味醂(ちょっと多め)
・日本酒(適量)
・砂糖(適量)
・酢(コクを出すため、小さじ半分程度)
・鷹の爪(適量)
・柚子(皮)

調理
鹿肉は手で解すため、下茹でをしておきましょう。
生姜、柚子以外をぶち込んで軽く煮立たせ、そこに解した鹿肉を入れます。

照りが出てきて、若干のとろみがついてきたら柚子を入れ、最後に生姜を入れて完成です。
針生姜を飾ろうと思いましたが忘れてました。


これは確実に日本人向けで、醤油を使った濃いめの味付けが良いですね。
柚子の香りと鷹の爪が良いアクセントになっています。

下茹でしたことによって、臭みは抜けていますが噛むたびに鹿特有の野性味が出てきます。



~コン ベニソン~ 薄切りver.

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使用食材
・鹿の塩漬け
  塩(多め)、砂糖(多め)、大蒜(適量)、胡椒(適量)、パプリカパウダー(適量)
  をベッタベタに塗りつけてジップロックに入れて5~7日程度漬けときましょう。(もっと長くてもいいです。)
・水

調理
鹿の塩漬けを軽く洗い、水に漬けて塩抜きをしましょう。(好みに合わせてください。)
塩抜きした奴を圧力鍋で30分~1時間程煮ます。(今回は炊飯器に入れて保温で8時間程煮ました。)
取り出して薄切りにしたら完成。


長時間煮込んでいるので柔らかく仕上がっています。
塩味も丁度良く、胡椒が効いていて良いですね。
今回はそのまま食べましたが、パンなどに挟んで食べてもいいかもしれません。

欠点と言えば、獣臭さがかなり煮汁の方へ流出してしまっているので物足りなさを感じます。



~コン ベニソン~ 解し身ver.

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使用食材
・~コンベニソン~ 薄切りver. を参照。

調理
作り方は「~コンベニソン~ 薄切りver.」と同じです。
薄切りにせず、適度な大きさにに解しましょう。


食べるときにマヨネーズで和えて、ブラックペッパー振ったり。
そこに好きな野菜を入れたりしてもいいかもしれません。
まぁ、コンビーフと同じ使い方で良いです。

味は薄切りの方と一緒です。
薄切りか、解し身かは用途によって分ければ良いと思います。



~ベニソン ジャーキー~

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使用食材
・鹿もも肉(何処の部位でもいいです。)
・醤油(多め)
・味醂(適量)
・月桂樹(2枚)
・葡萄酒(適量)
・黒胡椒(適量)
・大蒜(2欠け)
・スモークウッド(今回はリンゴ+ピート)
( + お好みでお好きなハーブとか砂糖大さじ二杯程度入れてもいいです。)

調理
醤油、味醂、葡萄酒、黒胡椒、月桂樹、大蒜を適当なボールに入れて混ぜときます。
そこに、薄切り(スティック状でもいい。)にした鹿肉を入れます。

冷蔵庫で一晩から一日漬けこんで置き、良い感じに漬かったら流水で洗い流します。

ここで塩抜きをしてもいいです。
そこらへんは好みに合わせて調節してください。

キッチンペーパー等で水気を拭き取り、乾燥させましょう。
乾燥方法はなんでもいいです。食品乾燥器とかあれば二日程度で乾燥することできます。

自分は、布団乾燥機と段ボールを使って作った自作乾燥機を使っています。
家に一つあれば、キノコを採りすぎちゃったときとか、山菜とりすぎちゃったときとかにも活用できます。

最後に二時間ほど燻製をして出来上がりです。(燻煙用チップですが、今回はリンゴとピートを使用。)
燻煙した後にすぐ食べるのもおいしいですが、一日ほど寝かせると香りが丸まって良いでしょう。

しょっぱかったとしても、ジャーキーは元々保存食なのでスープとかに入れてもいいですね。
今回のジャーキーは保存性を高めるために塩抜きはさほどしませんでした。


乾燥させても、なお生きてくる野性味。そこに広がる燻煙の香り。
ちょっと塩味が強いですが、旨味と野性味のバランスがちょうど良くピートの効果で旨味の幅が広がっています。

そのまま、
お酒のつまみに、
スープに、
ぺミカンに…。
塩味が濃いので保存性も高いですし、ちまちま使えばいいと思います。




まぁ、とりあえずはこんな感じでしょうか?
まだまだ作ってみたいものはありますが……。

とりあえず、「死体回収屋 ~ロードキルを求めて~ エゾシカ編」 は終わります。


p.s.
次の、ロードキル個体は何かな??